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『会社辞めましたが何か?』からブログ名変えました

Twitterのロゴを『青い鳥』から『黒いX』に変える…その背景と理由は何か?

[23日 ロイター] - 米実業家のイーロン・マスク氏は23日のツイッターへの投稿で、

ツイッターが長年使用してきた青い鳥のロゴを「X」に変更すると明らかにした。

Xはツイッターの運営会社の名前。

 

マスク氏は「Xの暫定的なロゴがきょうライブになる」と述べ、

「X.com」は現在ツイッターのウェブサイトにリダイレクトされると説明した。

 

一連の投稿の中で、ツイッターのデフォルトカラーを青から黒に変更することについて

ユーザー投票も開始した。

「間もなくツイッターブランドに別れを告げ、段階的に全ての鳥たちともさよならすることになるだろう」と述べた。

 

ツイッターのリンダ・ヤッカリーノ最高経営責任者(CEO)も

「人生でもビジネスでも大きな印象を再度与えるチャンスが巡ってくることは非常に稀だ」とし、「Xはさらに進化する」と23日に投稿した。

 

フォレスターのリサーチディレクター、マイク・プルー氏は今回の動きについて、

ツイッターの元々の非常に忠実だったユーザーをさらに遠ざけそうだと解説。

「ツイッターの新しい日であり、同社が異なるユーザー層がいる異なる方向に向かっていることを示している」と語った。

(引用ここまで)

引用元:ツイッター、ロゴを「X」に変更へ 青い鳥に別れ=マスク氏 | ロイター

 

2023年7月24日(現地時間で23日)、Twitterのロゴを今までの青い鳥から黒い文字のXに変更するとツイッターに投稿しました。

 

元々、Twitterのロゴを柴犬に変えたり、本社のTwitterロゴを弄るなど、

イーロン・マスクは、お世辞にもTwitterに対し愛着を持ってない様子が伺えました。

 

しかし何故、慣れ親しんだ人の多い青い鳥から『X』に変えるのか?

今回はTwitterのロゴを変える背景と理由に迫っていきます。

1.青い鳥から【X】に変えるに至った5つの背景

画像引用元:Elon MuskのTwitterより

イーロン・マスクがTwitterのロゴを青い鳥からXに変える思惑として

大体の識者やメディアが挙げられているものは下記の通りです。

  • Twitterの広告収入は減収しておりキャッシュフローはマイナスのまま
  • Twitterは既にイーロン・マスク所有企業のX Corpが運営している
  • Twitterは2023年4月にXに吸収合併されており、会社としては存在しない
  • Twitterの経営が精神的に辛かったと明言している
  • Twitterを基に長年の構想を練っているアプリ『X』を作りたいのでは?

今回のロゴ変更の件は、突飛な印象を受けました。

しかし調べれば調べるほど「イーロン・マスクはTwitterを終わらせたかった」というのが、ひしひしと感じられます。

1-1.Twitterは広告収入が5割減と財政面で足を引っ張っていた

[15日 ロイター] -

米ツイッター運営会社のイーロン・マスク会長は15日、同社のキャッシュフローはマイナスのままだと明らかにした。

広告収入が50%近く落ち込んだことや、多額の負債が原因だという。

同会長は3月に、キャッシュフローが6月までにプラスになる可能性があると予想していた。

 

マスク氏は資本増強に関する提案に返信するツイートで

「ぜいたくをする前に、キャッシュフローをプラスにする必要がある」と述べた。

同氏は昨年10月にツイッターを買収して以来、積極的なコスト削減策を打ち出してきたが、

キャッシュフローをプラスに転換するには不十分であることが示唆されたことになる。

 

広告収入の50%減という数字について、どの期間を指しているのかは不明。

同氏はツイッターの売上高について、2021年の51億ドルから、2023年には30億ドルになる見込みだと述べていた。

(引用ここまで)

引用元:ツイッターのキャッシュフローはマイナス、広告収入5割減=マスク氏 | ロイター

2023年7月16日、Twitterの広告収入が50%近く落ち込み、キャッシュフローがマイナスだとニュースになりました。

このニュースが報じられる前Twitterを買収後、『不要』と判断された社員の約3,500人が解雇されたり

後述するTwitter社の不要と思われた備品を競売にかけています。

「とにかくTwitterにかかるコストを徹底的にカットしてやる!」という気持ちが、ありありと思い浮かびますね…。

1-1-1.コスト削減の為に買収後に備品を競売にかけている

Twitterの買収後、とにかく財務状況を改善したかったようで、Twitter社の備品が競売にかけられたこともあります。

【1月19日 AFP】米サンフランシスコのツイッター(Twitter)本社の家具や装飾品、

調理器具など備品が19日、オンラインで競売に掛けられた。

約24時間にわたって開催されたオークションでは、

同社ロゴの「鳥」をかたどったオブジェが10万ドル(約1300万円)で落札された。

競売を取り仕切ったヘリテージ・グローバル・パートナーズ(Heritage Global Partners)によると、

ロゴの鳥の形をした3メートルほどのネオンサインも4万ドル(約510万円)で落札された。

その他、エスプレッソマシン、人間工学的にデザインされたデスク、テレビ、自転車で発電する充電ステーション、

ピザ窯、「@」の形をしたプランターなど全631点が出品された。 

ツイッターを440億ドル(約5兆6000億円)で買収したイーロン・マスク(Elon Musk)氏は、

これまでも「必死にコスト削減をしている」と話した。

ツイッター買収から数週間後、マスク氏は7500人いた同社従業員の約半数を解雇。

不適切な投稿をチェックする人員が不足するとの懸念のほか、各国政府や広告主の動揺を招いた。(c)AFP

(引用ここまで)

引用元:ツイッター社備品が競売に ロゴの「鳥」オブジェに1300万円 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News

うーん、イーロン・マスクじゃなくても頭を抱えると思いますね…。

オブジェクトやネオンとかはともかく、自転車で発電する充電ステーションとか

ピザ窯、@の形をしたプランターとか…買収先の企業にあったら卒倒します…。

そんなもの仕事場に持ち込むな!って言いたくなりますって。

 

とにかくTwitterの財政状況はお世辞にも良くなかったようで

テコ入れの意味でロゴを変えて、心機一転変わる事をアピールする目的も伺えます。

1-2.Twitterの元の運営会社は既に存在しない

米ツイッターが、新たに設立されたシェルカンパニーのX社に統合され、

独立した企業としては存在しなくなったことが分かった。

イーロン・マスク氏が今後ツイッターをどのような存在にしたいのかを巡り、さまざまな臆測が広がっている。 

カリフォルニア州での訴訟に関して裁判所に提出された4日付の文書には、

X社と合併したことでツイッター社は「もはや存在しない」と記されている。

(引用ここまで)

引用元:ツイッターがX社に統合-日本では「X JAPAN」がトレンド入り - Bloomberg

イーロン・マスクが2022年10月28日にTwitterを買収後、同月末にTwitter社の株式は上場廃止になりました。

その後、元の運営会社はイーロン・マスクが設立した企業『X Holdings Corp.』の子会社『X Corp.』に吸収合併されています。

元のTwitterの運営社員も大多数がクビを切られているので、Twitterは画面や機能こそ同じですが中身は全く別物…という訳です。

 

「諸君らの愛したTwitterは、もう存在しない!」これを世界中にアピールする為

長年Twitterの顔だった青い鳥を、Xに変える目的もあるのでしょう。

1-3.イーロン・マスクはTwitterに愛着は無い様子

2022年10月にイーロン・マスクはTwitterを買収しました。

ではTwitterそのものに愛着はあったかと言われると、2つのエピソードからTwitterに愛着は無かったようです。

1-3-1.イーロン・マスクさん「(Twitterの運営が)やっぱつれぇわ…」とツイートする

 

Last 3 months were extremely tough, as had to save Twitter from bankruptcy,

過去 3 か月間は、テスラとスペース X の重要な任務を遂行しながら、

 

while fulfilling essential Tesla & SpaceX duties. 

Twitter を破産から救わなければならなかったので、非常に困難でした。

 

Wouldn’t wish that pain on anyone.

その痛みを誰にも望んでいません。

 

Twitter still has challenges,  but is now trending to breakeven if we keep at it.

Twitter にはまだ課題がありますが、今はこのまま続ければ損益分岐点に達する傾向にあります。

 

Public support is much appreciated!

 公的支援をよろしくお願いします!

このツイートが投稿されたのは2023年2月、Twitterを買収して約3ヶ月後のことです。

当時テスラは破産の危機、スペースXも山場を迎えており、買収したTwitterも破産寸前という有様でした。

結果、イーロン・マスク自身がブラック企業と化す程、働き詰めになってしまいます。

 

この時の修羅場っているイーロン・マスクは、関係者から「ひどい状態だ」と語られるほどです。

「当時テスラでマスクと働いていた人たちも、これほどひどい状態の彼は見たことがないと言っています。彼は明らかにストレスを抱えています」

だがツイッター社内では、マスクの後任となる新CEOについての話は「まったく出ていない」という。

マスクは2月15日、ドバイで開催された世界政府サミットにリモート参加したが、そこでは

「今年末にかけてが、私に代わる経営者を探すいいタイミングになるはずだ」と述べていた。

(引用ここまで)

引用元:イーロン・マスクの精神状態は「テスラが倒産しかけた時よりひどい」。問題山積、ツイッターの今 | Business Insider Japan

記事中では2月半ばに、Twitterを経営できる人を探すつもりだったみたいですが

後任のCEOとなるリンダ・ヤッカリーノ女史が就任したのは3ヶ月後の2023年5月12日。

 

…その間、精神的にやりたくない仕事を3ヶ月かぁ…。辛かったと思いますよ。

1-3-2.イーロン・マスクさん突然Twitterのロゴを柴犬に変えちゃう事件

引用元:ツイッターのロゴ「青い鳥」→「柴犬」に変更 マスク氏「約束通り」

2023年4月Twitterの青い鳥のロゴが、突如として柴犬に変わり、世界中でニュースになりました。

この柴犬はイーロン・マスクが支持している仮想通過「ドージコイン」のロゴという説が有力です。

以前からイーロン・マスク自身が「買収したら青い鳥をドージに変える」というやり取りをしていました。

 

ある意味では約束を果たしたという訳ですが、そんな彼の約束を知らないユーザーにとっては、いい迷惑です。

少しでもTwitterに愛着があるなら、Twitterの顔である青い鳥を簡単に変えようとは思わないでしょう。

1-4.イーロン・マスクはTwitterを万能アプリ『X』の構築にしたいと語っている

マスク氏は以前、ツイッター買収は自身が「万能アプリ」と称する

Xの構築に向けた動きを加速させると示唆していた。

マスク氏は今回の動きについて11日、「X」と一文字だけツイートした。

マスク氏はXについて、中国テンセント・ホールディングス傘下の

ソーシャルメディア微信(ウィーチャット)のようなものにしたいとこれまでに明言している。

ウィーチャットでは、支払いやイベントのチケット予約、メッセージ送信などさまざまなことが可能だ。

(引用ここまで)

引用元:ツイッターがX社に統合-日本では「X JAPAN」がトレンド入り - Bloomberg

イーロン・マスクは、Twitterを単なるSNSから更に発展させたアプリに発展させようと、目論見があるようです。

モデルとなったのは中国テンセントの微信、これには過去イーロン・マスクが手掛けていた決済サービスのような機能も含まれています。

その万能アプリ『X』の叩き台としてTwitterを買収、Twitterユーザーに『X』を利用させようと考えているのでは無いでしょうか。

1-5.イーロン・マスクがロゴを変えた理由は3つ

ここまで出た情報をまとめると、TwitterのロゴをXに変える理由は3つ考えられます。

  1. 悪化するTwitterの財政状況を改善する為のテコ入れ
  2. 世界中のユーザーに「Twitterはもう存在しない」とアピールする為
  3. 長年の構想である万能アプリ『X』への移行の前段階

イーロン・マスクに限らず、大企業の経営者というのは、論理的ではない行動を取る事はありません

必ず理由があり、利益につながる行動を取ります。

そう考えると、上記に挙げた3つの理由は、当たらずとも遠からずではないかと自負しています。

2.余談:イーロン・マスクにとって『X』は思い入れが強い文字

 

イーロン・マスクにとって『X』というのは、ただのアルファベットではないようです。

  • 後にPayPalに吸収合併される決済会社に『X.com』を設立
  • Twitterを運営する企業に『X Corp.』と命名
  • Twitterを中国テンセントの微信(ウィーチャット)のような万能アプリ『X』を構築したいと明言
  • 宇宙輸送用のロケットの製造開発を行う会社『スペースX社』を設立

何故ここまでXという文字に固執するのか?それは当人にも分かっていません。

上記のツイートで本人曰く「理由は分からないけど、Xという文字が好き」だそうです。

 

余談ですが、Xという文字には『未知』という意味があります。

謎の物体X、ミスターX、数学等に用いられる未知数xなどが代表的ですね。

 

アフリカから身1つでカナダへ、更にアメリカにも渡り、自らの道を切り開いてきたイーロン・マスクにとって

未知を表す文字Xと、自身の生き方に共感を得たのかもしれません。

『青い鳥』から『未知へのX』この変化は良い未来へとつながるか?

Twitterのロゴを変えるというニュースは、瞬く間に世界中に広がりました。

そして反応は決して良いものではなく、ユーザーや有識者からは否定的な反応が返ってきています。

落胆する声やユーザー離れを危惧する声、中にはイーロン・マスクの人格を否定する過激な声も少なくありません。

個人的な見解ですが、そういった否定的な反応は、ネットサービスなら日常茶飯事です。

 

世界有数のSNSがロゴを変更した事が、吉と出るか凶と出るか?今後に注目しましょう。